夫のちんぽが入らない

こだまさんの「夫のちんぽが入らない」を読んだ。今さらながら白状すると、こだまさんは同人誌に文章を掲載されるたびに、僕に本を送ってくださる。ありがたい話だ(いろんな方からいろんなものをいただきまくってる……)。「夫のちんぽが入らない」も最初「なし水」で読んだ。初めて読んだ時の印象はここに書いたのだけど、いま読み返してみるとあんまり感想っぽくないな。

書籍版の「夫のちんぽが入らない」は、どうしても自分のお金で買いたかった。そのことを察してくれたのだと好意的に思おう、こだまさんはこの本を送ってきたりはしなかった。その距離感がうれしい。

「夫のちんぽが入らない」を読む前までのこだまさんの印象は、

  • おもしろい文章を書く
  • 本をたくさん読む
  • けんちゃんがいるところで働いている
  • むかしネット大喜利をやっていた
  • 指が曲がっている
  • 8月は入院している

くらいだったのだけど、「夫のちんぽが入らない」でその壮絶な半生を知るところとなった。人に歴史ありだった。こだまさん(だけでなく、A4しんちゃんのみなさん)のユーモアは、生きていくために身につけたものだったのだと知る。

大ベストセラーとなった「夫のちんぽが入らない」、読んだ方の感想で、こだまさんの半生を否定するかのような文章もAmazonのレビューで見受けられたのだけど、この本を通して僕が感じたのは、人生を肯定するということだ。それは自分の人生、大げさに書くと宿命みたいなものを肯定するということでもあるし、他人の人生も肯定するということでもある。そういった本の感想に、こだまさんの人生を否定するかのような文章が綴られるとかなしい。こだまさんはそういう感想を書くひとの人生をも肯定していて、たくましいなと思う。

すでにいろいろなひとが自分の言葉でこの本の感想を書いていて、自分の感想もそれからかけ離れた特殊なものではないので、同じような言葉を綴らなくてもいいかなと思うのだけど、とにかくただ、この本がこのタイトルで無事に出版され、それどころかベストセラーになっているという状況がとても喜ばしい。

昨日触れた高野さんの漫画も、こだまさんのこの本も、書店に行けば棚に並んでいて、インターネットが現実でもたのしめる世の中になっててすごい。世界をちょっとだけ生きやすくするユーモアが溢れるのはうれしい。

夫のちんぽが入らない

夫のちんぽが入らない

13月、赦された特別な時間

先日、高野雀さんから誕生日のプレゼントに「13月のゆうれい」2巻と、同人誌「シーサイド・シークェンス」をいただいた。去年はtofubeatsの「POSITIVE REMIXES」をいただいたし、なんだかもらってばっかりだ……。ありがとうございます。というわけで、ささやかながら感想を書く。

高野さんは、モラトリアムを掬いとるのがうまいと思う。モラトリアムは10代20代だけのものじゃない。みんななにかに赦されながら生きてる部分があって、高野さんの漫画を読むと、そのことをやんわりと意識する。決して押し付けがましくなく、やんわりと。

「13月のゆうれい」には、双子の姉弟が出てくる。それぞれ自分の性別に求められる役割から、自分なりにうまいこと距離を取って生きている。人間誰しも苦手だと思うものから自分なりにうまいこと距離を取ったり取れなかったりしながら生きてるもんだけど、いつか折り合いをつける日が来る。この作品もそうで、彼女や彼らなりに折り合いをつける。

タイトルにつけられた「ゆうれい」が後半すばらしいところに着地して、これいつから考えてた筋なんだろうと思ってしまった。すごく気持ちのよい作品です。

「シーサイド・シークェンス」も折り合いをつける物語だと思うのだけど、折り合いをつけるというのは、時としてすごい理不尽を受け入れることでもある。この作品は、そういった部分を丁寧に扱ったものだと思う。それこそ理不尽にも折り合いをつけて受け入れなければならないのだけど、その感情を丁寧に描いていて、ハッとさせられる。高野さんの漫画はここからいくつか読めるので、ぜひ読んでみてください。

誰でも時々いつでもない13月を生きていて、いつかまた1〜12月の間に戻ってこなければならない時が来る。それまで13月を自分なりにせいいっぱいたのしく過ごしていけるといいですね。高野さんの漫画の登場人物たちみたいに。

13月のゆうれい  1 (フィールコミックスswing)

13月のゆうれい 1 (フィールコミックスswing)

 

 

13月のゆうれい 2 (Feelコミックス FC SWING)

13月のゆうれい 2 (Feelコミックス FC SWING)

 

 

POSITIVE REMIXES[初回生産限定盤]

POSITIVE REMIXES[初回生産限定盤]

 

 

わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)

わたしたちに許された特別な時間の終わり (新潮文庫)

 

 

タクティクスオウガ

タクティクスオウガPSP版が近所のブックオフで250円くらいだったから買って、ちょこちょこやってる。SFC版も結構終盤まではやったんだけどクリアせずほったらかしだったので、これでクリアしたい。

内容は同じなのに、ゲームとしては違う質感のものになってて、それが珍しくいい意味で変わっててすごい。レベルアップとかジョブチェンジとか、システム自体がまるっと変わってるんだけど、進化というより変化という感じで、別のルールでやるタクティクスオウガ、という印象。SFC版のシステムで思い入れがある部分に関しては変化しないでほしかったな〜と思うんだけど、それもやってるうちに気にならなくなる。

中古ゲーム、250円とかで何時間もたのしめてコスパいい。250円でここまでたのしく時間を費やせるの、リアルタイムでエンターテインメントをつくるのの敵という感じもする。

 

アルティメット ヒッツ タクティクスオウガ 運命の輪

アルティメット ヒッツ タクティクスオウガ 運命の輪

 

 

LA LA LAND

ラ・ラ・ランド観た。のっけからすごいシーンが観られてよかった。感想としては、セッションの方が感動したという感じ。監督はめちゃくちゃ音楽が好きなんだろうなというのと、映画を撮る天才なんだろうなというのを感じた。

観たあとでサントラ聴いてるひとが多かったんだけど、その気持ちわかる。1曲目いいよね。

 

ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック

ラ・ラ・ランド-オリジナル・サウンドトラック

 

 

 

龍の歯医者

遅ればせながら龍の歯医者観た。歯を大切に、という学びがある。

 

前編・天狗虫編

前編・天狗虫編

 

 

後編・殺戮虫編

後編・殺戮虫編

 

 

エゴン・シーレ

エゴン・シーレの映画観た。エゴン・シーレ、名前だけは知ってたけどどんな絵を描いてるかは知らなかった。ググったら、変態ロリコン呼ばわりされてた。映画を観ると、確かにロリコンの気があった。

才能があったからまだよかったものの、周りに才能のないエゴン・シーレみたいなひといっぱいいて、周りにいる女性を魅了して振り回して傷つけるだけのダメ人間を複数知ってるので、才能って大事だなと思った。

スタッフ

ドラマーが抜けることで有名なくるりのボーカルが、言われたから英語字幕のPV作ったのに海外で見られないの本末転倒だって怒ってて、それはまだわかるんだけど、ツイッターにスタッフを責めるようなことと責任者はアホってことを書いてて、それはやり方としてヒドいなと思った。

ミスを責めるならSNSに書かずにスタッフなり責任者なりに直接言えばいいことで、「スタッフヒドい! もう知らん!」とか不惑になってもSNSに書いちゃうのって、適切なやり方ではないことくらい学べやという気がする。

誰でもミスったり知らなかったりすることはあるわけだし、その前提で始めないと、無理が出てくる。そんなにご自分だけは完璧なのであれば、ご自分ひとりでなさったらいいじゃないですか。

筋トレ

筋トレなんで長続きしないんだろ。ていうかそもそもキツいことしたくない。むかしから腕立て伏せがいちばんいやだった。キツすぎる。

スクワットとかむかしから楽勝で、これでなんでトレーニングになるんだろうと思ってたんだけど、鏡見ながら丁寧にやったらめっちゃ効いた。これならスクワットやるだけでもよさそう。嫌いじゃないし。

ハイキュー‼︎

「ハイキュー‼︎」初めて読んだけど、めっちゃおもしろい。初めから絵が上手いバレー版スラムダンクって感じ。主人公にチートの能力があって(花道と同じでめっちゃ跳べる)、これまた天才的なライバルと同じチームになる。スラムダンクと違うのは、息のあったコンビになってるとこ。

ジャンプ特有の「後出しでチームのメンバーが増える(戻ってくる)」もあって、性格に難があるっぽさをほのめかすんだけど、結構みんな親しみやすい性格で、比較的最初から仲がいいのがちょっと引っかかる。

さっきジャンプ立ち読みしてみたら3年生がまだ引退してないっぽくて、もう24巻まで出てるみたいだけどまだ引退してないっぽいので、3年が引退するところで終わる感じがする。あと関係ないけど長く続いてるマンガって「ドラゴンボールで言えばこのへん」という測り方をしてしまいがちで、ハイキューはそれでいったらいまフリーザが変身してるくらいのところだと思う。むーんむんむんからフリーザのところまで3年が引退してないのすごい。まあスラムダンクもセルが出るくらいまでゴリたち引退してないしな……。

はたらきたくない

働きたくない期来た。いっつも来てるんだけど。日光に当たってないのが原因のような気がする。

いっつもくもってる国に住んでるひと、どうやってモチベーション保ってるんだろう。保ってないのかな?