書くことについて

みんな大好きスティーブン・キング(実は読んだことがない)が書いた『書くことについて』という、その名の通り文章の書き方についてまとめた本がある。小説家らしい文体で、意外と具体的なテクニックについて書いてある。

「副詞とか多用せんでよろしい」「受動態で書かんといかんのか」「無駄な装飾はやめろ」「ストレートに書け」「パラグラフを意識してリズムを作れ」などなど。英語圏のひとなので、文法の根本が違うところはありますが……。でも結局そういうことができるようになるにはトレーニングあるのみだというところに帰結する。そうですね。

この半年くらいで文章の技術が上がったのを自覚した。よーーくわかったのだけど、文章が上手になりたいなら、推敲をするのがいちばんの近道だ。痛感したのは、書き手の気持ちよさは読み手には関係ないということ。1回推敲するだけでも「書いたお前は気持ちいいかもしれんけど……」みたいな部分がわかってくる。そこをばっさり切って、文章を「読み手が気持ちいいように」並べ替えるだけで、かなり読みやすくなる。2回推敲すればもうちょいよくなる。ということで最近は「2回は推敲する」ということをルールにしている。

以下、個人的に身につけた文章を書く上でのコツです。

  • 文章は1文字でも少ない方がいい
  • 一文がやたら長いのが続く文章は最悪
  • 書き手の気持ちよさは読み手には関係ない
  • 話し言葉ではその語順だったかもしれんが、記事にするなら並べ換えた方が読みやすい、みたいな表現は多々ある
  • 文章の癖は個性じゃない、甘えんな
  • 癖をできるだけ排除しようとしても滲み出てくるものが個性
  • とにかく推敲しろ

つるんとした文章が書けるようになりたいと思ってきたけど、やっとできるようになってきた。自分の文章に個性があるのかわからん。別になくてもいい。個性をわかってもらおうとも思わん。自分をわかってほしくて書くわけでもないし。

そうしたら一気に文章を書く気力も失せてきて、技術と気持ちのバランスムズいっすねというところに来た。気持ちがなくても淡々と書けたいものですね……。

書くことについて (小学館文庫)

書くことについて (小学館文庫)