クリエイション・レコーズ物語

ジザメリやライド、マイブラといったシューゲイザーバンドや、あのオアシスまで輩出した伝説的なインディーズレーベル「クリエイション・レコーズ」について、インタビューを中心にまとめた本。クリエイション同様、この本も一種の伝説的な存在になっている、と思う。2003年に発売されて現在は絶版なのだけど、近所のブックオフに売られているのを奇跡的に発見、その後パラパラと読んでいたけど積読になっていた。本は手に入れるまでがいちばんたのしい。

「他の追随を許さないくらいに音楽が好き」という音楽への情熱とドラッグの相性がめちゃくちゃよい。致死量のドラッグが伝説的なレーベルを生むのであれば、バンバン推奨してもいいのではという気にもなってくる。読み進めるごとにレーベルの熱狂っぷりが加速し、みんながどんどんドラッグに溺れていき、名盤が次々に生まれてくる。生まれて初めて「to here knows when」を聴いたとき、あの輪郭のない音の洪水に圧倒されて「なんなんだこれは……」と思うことしかできなかったのだけど、それを書籍にしたらこんな感じになるのではないかという、まさに読むシューゲイザーみたいな本だった。

クリエイション・レコーズ物語

クリエイション・レコーズ物語