2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

クッキーシーンみたいに

「クリエイション・レコーズ物語」を読みながら、ある雑誌のことを思い出していた。大学のころたまたま出会った「クッキーシーン」という音楽雑誌で、安っぽい紙に印刷されており、マニアックな音楽情報でびっしりと埋め尽くされ、限られた紙面を少しも無駄…

クリエイション・レコーズ物語

ジザメリやライド、マイブラといったシューゲイザーバンドや、あのオアシスまで輩出した伝説的なインディーズレーベル「クリエイション・レコーズ」について、インタビューを中心にまとめた本。クリエイション同様、この本も一種の伝説的な存在になっている…

<ポスト・トゥルース>アメリカの誕生

ウェブのWIREDで2016年3月~12月に連載されていた、2016年のアメリカ大統領選挙をリアルタイムで追った記事をまとめたもの。「トランプが勝つ」という結果を知りながら読むとおもしろかった。去年の今ごろ、選挙や多数決に関する本を買いまくって読んでいた…

正しさ

「正しく怒るべき」という論調が結構まかり通ってきた感じがするけど、正しさを基準に据えるのはかなり危険な気がする。自分の怒りが正しいかどうかを誰がジャッジするのか。結局は恣意的な正しさでしかないのではないか。「私の怒りは正しいものなのです!…

多数決を疑う

多数決ははたして本当に民主的な決め方なのか、という話。 冒頭の5ページくらいであっさりと多数決の致命的な欠点が指摘され、その代替案として「ボルダルール」というものが紹介される。これは、例えば3人の候補者がいたとして、1位に3点、2位に2点、3位に1…

積読未満日記

まだ積読にも至れていない本がいくつか出てきた。お金や手間が理由で買っていないのではなくて、このご時世、Amazonがいま日用品の確保・配送に注力しているというのを知って、書店にない本を頼むのがためらわれるからだ。ということで、まだ積読にも至って…

パーティー

高野雀さんの『After the Party』を読んだ。 ものすごいものを読んでしまった。内容としては、1995年10月、まだ阪神淡路大震災の爪痕が残る神戸に、ふたりの女子がクラブに遊びに行くという話。20ページとは思えない濃密さで、それはおそらく全ページに入っ…