2020-01-01から1年間の記事一覧

いまだ、おしまいの地

結局のところ、「みんなちがって、みんないい」ということを手を替え品を替え、いろんなメディアで言ってるだけじゃないか。最近のドラマやTwitterでバズったマンガなどを見ていると、そう悪態をつきたくもなる。食傷気味だ。少し前には「世界に一つだけの花…

『つくづく vol.6』

雑誌『つくづく vol.6』が届いた。タオルだ。タオルにいくつかの読み物などが同封してある。読み物が充実している。タオルにも文字が書いてあって、読める。この『つくづく vol.6』が、『つくづく vol.7』が貼られた箱に入っていた。『つくづく vol.7』は梱…

夏が終わらない

先日の長期出張での長距離移動に備えて、ゲームの「上海」(「麻雀ソリティア」とも言われています)をiPadに入れた。過去にもたまに入れては、時間の浪費と思って消していたのだけど、今回はまだ消していない。それどころか毎日1時間くらいやっている。 8月…

雑味

『つくづく』創刊号で編集者の宮田さんが語られていた、「雑味」について考えている。俺には雑味が足りないのではないか。生活を秩序で埋めていないか。元来秩序のなかで穏やかに生きていきたいと思ってきたものの、いざコロナ禍で強制的に穏やかな暮らしを…

先日、6日ほど実家に滞在することになり、意を決して押し入れの大片付けを行った。高校のころからある種の「作品」をつくり続けており、その資料やら何やらが大量に眠っているのを、ほぼすべて開封して確認して仕分けして体系立てて整理した。片付けそのもの…

ミスチルの「光の射す方へ」どっちなんだ問題

日本が誇るモンスターバンドのひとつ、Mr.Childrenの名曲に「光の射す方へ」というものがある。等身大以上に売れていることにとまどいを覚えて突如活動休止、1年半後に「終わりなき旅」で活動再開して、その3か月後に出たシングル曲。当時そこまでは売れなか…

スターオブスターオブババア

はてなブログには「はてなスター」というものがある。はてなブログ版「いいね」みたいなもので、はてなのアカウントさえ持っていれば、無課金でいくらでも星をつけることができる。 Twitterで「めちゃくちゃいいね」と思っていても1いいねしかつけることがで…

大喜利の正解

大喜利はたまに正解が出ることがある。唯一無二の解。これ以上のおもしろい回答は絶対に出ないだろうという、究極の回答。ひとが出すのを見ることもあれば、自分が出してしまうこともある。そういった「正解」を自分が出したとき、その正解はmy omoshiro mem…

積読こそが完全な読書術である

現代社会はすでに「積読環境」である、としたうえで、本との付き合い方について書かれたもの。タイトルでかなり期待していたのだけど、結論から言うと近年稀に見る大ハズレだった。 「繰り返しますが」や「先に述べた通り」という前置きが多用され、同じこと…

ダルゴナコーヒーをつくる

いま話題のダルゴナコーヒーをつくった。一度でもダルゴナコーヒーをつくったことがある方は、特にあまりうまくいかなかった方は察していただけると思いますが、以降きたない文章ときたない写真が載ってます。見たくない方はここでお帰りください。

みんなわらってくらしてる

「UNDERTALE」をクリアした。名作と言われているのは知っていて、3年くらい前にSteamで買ったのだけど、PCのキーボードでプレイするのがうっとうしくて放置していた。先日Switchで1,000円弱になっていたので、改めて買った。 「記憶を消してまたやりたい」と…

クッキーシーンみたいに

「クリエイション・レコーズ物語」を読みながら、ある雑誌のことを思い出していた。大学のころたまたま出会った「クッキーシーン」という音楽雑誌で、安っぽい紙に印刷されており、マニアックな音楽情報でびっしりと埋め尽くされ、限られた紙面を少しも無駄…

クリエイション・レコーズ物語

ジザメリやライド、マイブラといったシューゲイザーバンドや、あのオアシスまで輩出した伝説的なインディーズレーベル「クリエイション・レコーズ」について、インタビューを中心にまとめた本。クリエイション同様、この本も一種の伝説的な存在になっている…

<ポスト・トゥルース>アメリカの誕生

ウェブのWIREDで2016年3月~12月に連載されていた、2016年のアメリカ大統領選挙をリアルタイムで追った記事をまとめたもの。「トランプが勝つ」という結果を知りながら読むとおもしろかった。去年の今ごろ、選挙や多数決に関する本を買いまくって読んでいた…

正しさ

「正しく怒るべき」という論調が結構まかり通ってきた感じがするけど、正しさを基準に据えるのはかなり危険な気がする。自分の怒りが正しいかどうかを誰がジャッジするのか。結局は恣意的な正しさでしかないのではないか。「私の怒りは正しいものなのです!…

多数決を疑う

多数決ははたして本当に民主的な決め方なのか、という話。 冒頭の5ページくらいであっさりと多数決の致命的な欠点が指摘され、その代替案として「ボルダルール」というものが紹介される。これは、例えば3人の候補者がいたとして、1位に3点、2位に2点、3位に1…

積読未満日記

まだ積読にも至れていない本がいくつか出てきた。お金や手間が理由で買っていないのではなくて、このご時世、Amazonがいま日用品の確保・配送に注力しているというのを知って、書店にない本を頼むのがためらわれるからだ。ということで、まだ積読にも至って…

パーティー

高野雀さんの『After the Party』を読んだ。 ものすごいものを読んでしまった。内容としては、1995年10月、まだ阪神淡路大震災の爪痕が残る神戸に、ふたりの女子がクラブに遊びに行くという話。20ページとは思えない濃密さで、それはおそらく全ページに入っ…

拳で語り合っている

最近、Nintendo Switchを買って割とすぐにダウンロードしたストリートファイターのコレクションみたいなやつをやっている。ストリートファイターと名のつく格闘ゲームが12本ほど入っていて、僕は特にスト3をやることが多い。ちょっと前まで格闘ゲームをやる…

オンライン飲み会

先日、人生初のオンライン飲み会をした。知見が得られたのでシェアします。 <ツール> Zoomに対抗してGoogleもHangouts Meetが無料で使えるようになったとのことで試してみたけど、G Suiteに登録、承認(これがかなり手間)を経てようやく使えるようになり…

lost in translation

「雨の日だより」で映画『ロスト・イン・トランスレーション』を扱って以来、「lost in translation」という言葉が時おり頭をよぎるようになった。翻訳する際に、微妙なニュアンスが損なわれてしまうといった意味。これは翻訳に限らず、言語を用いるいたると…

自家中毒

寄稿した文章の載ったつくづく休刊記念増刊号「自家中毒」をいただいた。 少し厚めの封筒を開けると、立派な冊子が出てきた。思ってた以上に立派でちょっと笑ってしまった。これを300円で売ってるのか。ていうか、「PR誌だから」という理由で創刊号を買った…

「つくづく」増刊号に寄せて

寄稿させていただいた「つくづく」増刊号が、先日の文学フリマ京都から頒布された。僕は文章を書いて送っただけで、それを本にするためのもろもろの手続きも、それに伴う諸経費の捻出も、実際の販売も、編集者の金井さんが一手に引き受けてくださっているの…

死にたさと真逆の夜

爪切男さんと担当編集の高石さんのトークイベントに行った。 福岡(というか東京から離れた地方)でのトークイベントのメリットだと思うのだけど、「東京ではできない話」が聞けることが多々あり、今回もそういった話が聞けてよかった。「ノーツイートで」と…